リオ+20サミット、妥協と先送りの末、終了 グリーン経済は、生命を愛する社会に対し敬意と対話を

●20年目の対話と調和、始まる

1992年のリオサミットから20年、リオプラス20サミットが、「際立つ成果なく、ささやかな種をまきつつ」終了した。期待された「持続可能な開発と貧困撲滅の文脈におけるグリーン経済」の立ち上げは、経済危機の打開を目指し経済のグリーン化を求める先進国と、共通だが差異ある責任を前面に持続可能な社会開発を求める新興国・途上国にとって、「共通言語探しの段階」であることが共有されたサミットとなった。グリーン経済の実現に向け、国家が合意できたのは、既存のメカニズムの強化と自主性に任せた取組の奨励にすぎない。「途上国の貧困根絶のためのミレニアム開発目標(MDGs)から全ての国の持続可能な社会構築への開発目標(SDGs)へ、という議論においても同様であり、「話し合いのプロセスを始めること」だけが合意された。

首脳級会合を迎えるにあたり、仮採択された成果文書のブラジル政府案に対しては、準備会合に関わったNGO、若者、女性グループからは大いなる不満と、それでもなお前進を期待するメッセージが発せられた。深夜に及ぶ対話は、未だはるか先にある調和への生みの苦しみであり、先進国・新興国・途上国が20年目にして共有した、ごくささやかなる対話と調和の始まりと見るべきである。また、成果文書には全くと言っていいほど原子力発電が抱えるリスクについての言及がない。しかし見方を変えれば、これは国家や企業が初めて、「原子力発電の有用性」について言及しなかった会議と考えることができる。東日本大震災における原子力発電事故の教訓から、人類は初めて原子力が持つリスクについて「立ち止まって考えた会議」であり、真にグリーンでサステナブルなエネルギーについて、最上級の危機感を持って対話を続けるべきである。

●生命の持続可能性を守るため、グリーン経済のプレイヤーに求める革新

リオプラス20に対抗して開催された「ピープルズサミット」では、資本主義経済・経済のグローバリゼーションが抱える負の問題を共有し合い、生命の持続可能性を実現するオルタナティブを実践するための議論を持った。ここには資本の持続可能性を求める企業も多くが参加した。放射能汚染を克服しようと有機農業を続けるふくしまの農家も参加し、持続可能な社会を作るための提言を行った。

資本の持続可能性を求めるグリーン経済のプレイヤーは、先住民族や小規模な有機農業者をはじめとする、地域の中で生命の持続可能性を守るひとびとの知識と伝統を尊び何よりも優先させなければならない。共通だが差異ある責任がある中で、一握りの強者が未来世代をはじめとする弱者から未来の可能性を奪わない社会を目指していくことこそ、重要である。

 

 

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A speech text of Mr. Seiji Sugeno(President Of Fukushima Organic Agriculture Network)
http://on.fb.me/rio20fukushima

2012-06-23 | カテゴリー:お知らせ