FSC取得植林よりのチップ
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概要

2001年7月、総合商社としては業界初である森林管理協議会(FSC)*による生産物認証を取得。森林管理認証を受けた木材チップを輸入し、FSC認証材とそれ以外の材が混ざらないような管理の下、国内の紙・パルプメーカーへ販売している。三菱製紙に販売し、同年8月、国内初のFSC認証の紙が生まれた。また今後、自社で取り組んできた海外植林事業もFSC森林管理認証を取得し、認証チップを国内に輸入する予定。

*FSC(Forest Stewardship Council、森林管理協議会)

世界自然保護基金(WWF)や森林組合などでつくる国際的な非政府組織で、森林認証制度(Forest Certification)を実施している、独立した第三者機関。現在、世界中全ての森林を対象とし、ラベル付けを伴う形で実際に実施されているものはFSCのみ。FSCは、環境保全の点から見て適切で、社会的な利益にかない、経済的にも継続可能な森林管理を推進することを目的とし、このような森林管理がなされているかどうかを信頼できるシステムで評価し、適切な管理がなされている森林を「認証」する。そして、この森林から出された木材・木材製品に独自のロゴマークを付け、幅広く消費者に流通 させようと取り組んでいる。

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しかし、輸入先のチリの植林地や自社の海外植林地で植えられているのはユーカリであり、ユーカリの植林には問題を指摘する声も多い。周辺環境に与える影響の小さい樹木を選ぶわけにはいかないのだろうか。  また、伊藤忠商事と大昭和製紙が所有する巨大木材チップ会社であるハリス大昭和は、かつてオーストラリアで大規模な伐採を行い、NGOなどの非難を浴びている。  さらに、FSCのマークが付いていれば安心というわけでもない。現在の基準では、利用するバージンパルプ原料の70%までもが非認証木材でよいことになっている(2005年以降は50%まで)。
出典

WWFジャパン「FSC(森林管理協議会)とは」
http://www.wwf.or.jp/forest/aboutfsc1.htm

熱帯林行動ネットワーク(JATAN)「JATAN NEWS No.49」 http://www.jca.apc.org/jatan/jn/JN49Aus.html

紙パルプ・植林問題市民ネットワーク,1994『沈黙の森・ユーカリ―日本の紙が世界の森を破壊する』梨の木舎

調査日:2003年6月28日

 
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