第3回 プレゼンテーション〜Presentation〜
「自分の伝えたいことがうまく表現できない」
「普段なら何でも話せるのに、人前に立つと緊張しちゃう」
「相手の印象に残るような話し方ができないかなあ…」
こんな人が多いのではありませんか?
これまでにどんなプレゼンテーションを経験したことがありますか? 規模、対象、使う道具、話す時間の長さ、などを考えると、実にいろいろなプレゼンテーションがあることに気づきます。日本の首相が国際会議で発言することも、私たちが自分の団体を紹介することも、自分の友人たちに今起こっている社会問題の緊急性を話すことも、すべてプレゼンテーションといえます。
たとえ、どんなプレゼンテーションをするにしても、広く共通する目的があります。それは、『自分の意思を相手に伝え、それを受け入れてもらう』ことです。
プレゼンテーションは特別なことだと思いがちですが、全然そんなことはありません。生まれつきプレゼンテーションがうまい人はいません。「これだけは伝えたい!」という強い意志と、プレゼンテーションの技術さえ身につければ、誰だってプレゼンテーションが上手にできるのです。
ここでは、「自分の意志を相手に伝え、受け入れてもらう」ための技術を紹介していきましょう。
Section 1 プレゼンテーションの仕方
日常の活動の中で自分たちの活動内容や提案を他者に伝えていくことは非常に大切なことです。せっかく一生懸命がんばったことでもそれを明確に表現できなければ、誰にもその意味や感動は伝わりません。それは人前で話すのもチラシを作成するのも同じことです。
自分たちの思いをどのような方法で表現すれば効果的か、相手にとってどのような伝え方が受け入れやすいのかをここでは見ていきましょう。
プレゼンテーションをするために必要なものは、大きく分けて3つあります。
- 内容(Program)
- 伝え方(Presentation skill)
- 人柄(Personality)
これらは、『3つのPの原則』と呼ばれています。
つまり、「誰が(人柄)」「何を(内容)」「どのように伝えるか(伝え方)」がプレゼンテーションの3要素になるわけです。それでは一つひとつをじっくり説明していきましょう。
Section 2 “3つのPの原則” - 1. 内容(Program)
内容を考えるにあたり、考慮するべき点は5つあります。
- 目的の明確化
- 聴衆の分析
- プレゼンテーションの構成の作成
- 結論の位置
- 始め方と終わり方
| 1) | 目的の明確化 |
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プレゼンテーションで何を一番伝えたいのか、何のためにプレゼンテーションをするのかを、まず最初に短い文章に書き出しておきましょう。
例えば、「オゾン層の破壊に日本が大きく荷担してきたことを聞き手に知ってもらうこと」など、目的を明確にします。
目的が分かっているようでも、考えがいきづまったり、複数の考えが出てきたりすると本来のプレゼンテーションの目的を忘れがちです。
紙に目的を書き出し、整理することで、プレゼンテーションが脇道にそれたりすることを防げます。
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| 2) | 聴衆の分析 |
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プレゼンテーションをする時、聞き手に合わせて内容を変える必要があります。例えば幼い子どもを持つ親がたくさん参加している会場では、今後の世界情勢の話より、子どものことを例にした話の方が聞き入れられやすいかもしれません。
では具体的に聞き手の何を知る必要があるのでしょうか? 以下の3点について分析してみましょう。
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- 知識レベル:
話す内容について、聞き手がどこまでの知識を持っているのかということです。もしあまり知らないようであれば、専門用語や略語、英語の多用を避けるべきです。聴衆に応じてどのような説明が適切か考えてみましょう。
- 態度:
場面によってその雰囲気や聞き手の態度は違います。やる気のある聞き手なのか、或いは否定的な聞き手なのかという具合に、大体どんな人が聞いているのかをあらかじめ知っておきましょう。もし、否定的な人が多くても、事前に心構えができていれば、当日あわてずにすみます。
- 興味の対象:
聞き手はどんなことに関心があるのかを知りましょう。例えば、幼い子どもを持つ親にとっての最大の関心事は子どもの成長でしょう。だとすれば話題の切り口として、子どもの話と関連して話せばより聞き手の関心をひくことができます。聞き手の興味の対象に応じて、どんな実例・証拠を出したら反応があるのかを考え、プレゼンテーションの中身を考えましょう。
| 3) | プレゼンテーションの構成 |
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本人が一生懸命に話していても「いまいち話しがわかりにくい」と言われてしまうことがあります。それはなぜでしょうか?
いろんな原因が考えられますが、最も大きな原因は、話すべき内容がきちんと整理されていないせいです。自分は何を伝えたくて、そのためには具体例や、自分がそう思う理由などをいつ、どんなタイミングで言えばよいのかという具合に、プレゼンテーションの全体の流れ、つまり骨組みをはっきりさせる必要があります。
そのためには言いたいことを、一つひとつ紙に書き出してみましょう。そしてどの順序で話したらいいのかを、与えられた時間内に表現できるよう、構成しましょう。
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| 4) | 結論の位置 |
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プレゼンテーションの展開順序には、先に結論を言う方法と、結論を後にいう方法の2つがあります。
結論を先に言うことのメリットは、聞き手にとって話を聞く心構えができることです。「今日は○○は〜〜だということについて話します」と言ってから、本論で経過・理由・説明・例など詳細を話し、最後にもう一度「今日は○○は〜〜だということについて話しました」と言うといいでしょう。
また、結論を後に言った方がいい場合もあります。たとえば、推理小説は犯人が終わりまでわからないからこそ楽しめるものです。それと同様に、相手を説得したい場合には、結論を先にしない方が望ましいといえます。それから、目の前にいる人に対して反対意見を話さなければならない場面では、はじめから「私はあなたに反対します。」というのではなく、まず理由をきちんと説明し、「こういう訳で反対です」と最後に言った方が、お互い感情的にならずに済むでしょう。少なくとも最後まで話を聞いてもらうことができます。
プレゼンテーションの内容に合わせて、結論をいつ言うかを検討しましょう。
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| 5) | 始め方と終わり方 |
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「人の第一印象は最初の4分間で決まる」と言われています。つまり最初の導入部分で聞き手に好感をもってもらうかどうかが、プレゼンテーションの行方に大きく影響するといっても過言ではありません。そのためには次の3つが重要です。
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@ 聞き手に発表者(自分)を受け入れてもらう。
A 発表者が誰であるかを明確にし(自己紹介し)、そのテーマについて自分に話す理由・資格があることを聞き手に示す。
B 今日のテーマについて聞き手に関心をもたせ、これから話す内容に興味をもってもらう。
@とAについては、Section 3の人柄(Peasonality)のところを参照してください。ここではBについて、いくつかの具体的な方法を挙げてみます。
まず、自己紹介や一般的な挨拶の後にはこんな方法で話し始めましょう。
◆事実提示法:「ある新聞社が昨年の末にまとめたアンケートの結果によると、今一番注目している社会問題は環境問題だ、と考える人の割合が80%以上だそうです」というように、事実や数字を具体的に示すと話に緊張感が生まれ、聞き手の注意を保てます。
◆エピソード法:「きのう新宿で買い物をしていて、変わった物を見つけたのですが…」と具体的な実例や体験談を話す方法です。自分の体験したことなので、気張らず自分らしく話せ、聞き手にも親しみがわきやすくなります。
◆質問法:「粗大ごみの冷蔵庫からフロンガスを回収している自治体は、今いくつあるか知ってますか?」なんていう具合に、聞き手に質問をなげかけて考えてもらうと、聞き手とコミュニケーションできます。
◆ユーモア法:ジョークを言って場を和ませることもできますが、ウケないこともありますので注意しましょう。
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これらの方法は、導入で使うのはもちろん、プレゼンテーションの中でもうまくつかえれば、メリハリのあるプレゼンテーションになるでしょう。
また、終わり方も大切です。「終わりよければ全てよし」という言葉は、プレゼンテーションにも当てはまるのです。以下の点に注意して、スマートに終了できるように準備しておきましょう。
- 時間が余っても、ダラダラ話さない。
- 時間が足りない時のために、あらかじめ終わりの言葉を用意しておき、話の中身がいつでも簡略できるようにしておく。
- イントロの時に主題や終了時間を示しておく。
- プレゼンテーションの終了後に聞き手のみなさんにどう行動してもらいたいのか明確に示しておく。
以上が内容(Program)でのポイントです。
Column プレゼンテーションの内容の工夫
話をする時、以下のように工夫すると、より印象的なプレゼンテーションができるでしょう。
| イ) | キーワードをつくる: |
| 「ゴミを削減するには3Rという方法があります。それはReduce(減らす・買わない)・Reuse(繰り返し使う)・Recycle(再利用する)です。」なんて言うことがあります。このように、わかりやすい合言葉・キーワードを作ると覚えやすいです。 |
| ロ) | 欠点を長所に変える: |
| 「背は高くないけどかっこいいね」と言うと褒め言葉ですが、「かっこいいけど背が低いね」と言うと、けなしたように聞こえます。「下手→得意でない」「太っている→ふくよかだ」など、言葉を選ぶことも大切です。 |
| ハ) | 参加・選択を与える: |
| プレゼンテーションの中で聞き手に意見を求めたり、質問などを加えて聞き手にも参加してもらうと、聞き手との一体感が生まれ、予想以上の良い意見が出るかもしれません。 |
Section 3 “3つのPの原則” - 2. 伝え方(Presentation Skills)
人の心に訴えるプレゼンテーションをするコツは、いかに聞き手の目に訴えるかだといわれています。また、人が1日に受け取るすべての情報のうち、目から入る情報は約83%ともいわれています。ですから、プレゼンテーションをする場合にも「視覚に訴える伝え方」というのが、大切な技術になってきます。
ここでは伝え方について、道具編とボディーランゲージ編に分けて説明します。
| 1) | 道具編 |
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プレゼンテーションに有効な道具としては、模造紙・黒板・ホワイトボード・OHP・フリップチャート(あらかじめ伝えたいことを複数の紙に書いておき、めくれるようにしてあるもの)・スライド・ビデオ・写真などがあります。また、最近では、パワーポイントなどのプレゼンテーション専用ソフトを道具として用いる場合もあります。これらの道具を使うときに注意したいのが、「Show - See - Speakの法則」です。
これは「まず画面を示す(Show)、次に聞き手を見る(See)、そして話し始める(Speak)」ということです。
大学の講義などでよく見かけることですが、黒板に図や数式を書いては、その前に立ちはだかり、聞き手もかえり見ずに黒板に向かって話し始めてしまう先生方もいます。これは、「Show - See - Speakの法則」を守れていない、よくないプレゼンテーションです。
前に視覚物があると、聞き手は顔を上げて見てくれますので、アイコンタクト(相手の目を見ること)することができます。話すときは必ず聞き手を見てください。黒板を使う際に、文字を書きながら話したり、聞き手に背を向けたりすることは厳禁です。あらかじめ板書しておくなど工夫しましょう。
また、視覚物で何を表現するのかも大切なポイントです。伝えたい内容をわかりやすくまとめたキーワードや資料・写真・データなどを出すことが望ましいです。その時、具体的な数字を示すとか、数字をグラフ化(円グラフ・棒グラフ・折れ線グラフなど)にするといった工夫をすると、大変わかりやすくなり説得力も増します。
ところで、視覚物を使うことにより、プレゼンテーションをすることの負担が少なくなることもあります。道具を使ってキーワードを出し、それらに説明を加えるというプレゼンテーションは、台本丸暗記のプレゼンテーションよりずっと自分らしい言葉で話せるものです。ただし、道具に頼りすぎると、情報量が多くなりすぎて聞き手が混乱してしまいます。それに、突然道具が使えなくなるというハプニングに対応できなくなります。その場に応じた道具の使い方をマスターして、無理なく効果的なプレゼンテーションができるよう練習してみましょう。
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| 2) | ボディランゲージ編 |
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ボディランゲージとは、態度や顔付きなど体のしぐさで、効果的に伝えたいことを表現することを言います。ここでは4つのポイントに分けて説明します。
- 声
声には「大きさ」・「調子」・「高低」・「音色でメリハリをつけること」があります。
まず「大きさ」ですが、聞き手全体に聞こえるように話すのは当然のことです。そのためには、一番後ろの人に話しかけるようにすると良いでしょう。そうすれば自然に適切な大きさの声が出ますし、大きな声は自信にもつながります。
また、声が一本調子のプレゼンテーションでは聞き手は眠くなってしまいます。重要な事を話す時には迫力のある大きな声で話し、またある時にはささやくように話すなど、変化を付けると非常にインパクトがあります。
ほかにも、声だけで感情を表現したり、間をとって話すようにしたりするという具合に、いろいろな声の使い方を試して見ることをお奨めします。
- 視線
ボディランゲージの中でも一番重要なのは視線、つまりアイコンタクトです。
「目は口ほどにものをいう」というくらい、目には話し手の自信や焦りなどが表われるものです。せっかくいい内容の話をしていても、目に力強さを感じられなければ説得力が欠けてしまいます。
そこで聞き手一人ひとりの目を見て、丁寧に話すようにしましょう。コツは、一人ずつ後ろから右→左→右→左というようにジグザグに見て話しかけていくようにすればよいでしょう。これを“ジグザグ法”と言います。中には批判的な態度の人がいて、話す時に緊張してしまうこともありますが、そんなときは自分の話を好意的に聞いてくれそうな人にアイコンタクトをとりながら話し出すと、慣れてきた時に批判的な人に向けても自信をもって話せるようになります。
人の目を見て話すのはなかなか大変なことです。相手の目を自然な視線で見つめられるようにするには、にらめっこなどのような人の目を見続ける練習が効果的です。どうしても相手の目を見るのが苦手な人は、首のあたりに焦点を合わせるのも一つの手です。
- ジェスチャー
ジェスチャーは難しいものだと思いがちですが、簡単にできます。
例えば「○○会の会員はどんどん増えています」と言う時、両手を翼のように広げるジェスチャーをしたり、逆に「私たちの活動の成果でこの町のごみの量が減ってきています」と言う時、アコーディオンを弾く人のように両手を縮めるジェスチャーをしたらどうでしょうか? 聞き手は事の大きさをイメージできるでしょう。他にも「海外に行ってきました」と言いながら右手を大きく伸ばして遠くを指す手つきとすれば、遠くに行ってきたんだなあと思ってもらえるでしょう。
ジェスチャーはできるだけ大きな動作でしましょう。たとえば、大切なポイントを強調する時に体を前に一歩踏み出すような前後の動きや、顔の表情で喜怒哀楽を表現するなどの動作も効果的です。
- 服装
外見によって人柄が判断される例はたくさんあります。外見のなかでも服装は改善することが可能なものです。プレゼンテーションをする際は必ずスーツを着用しなければいけない、ということはありませんが、必要に応じて、TPOに合わせた服装をしましょう。あまりに汚らしい格好をするのは印象を悪くします
時と場合によりますが、インパクトのあるプレゼンテーションをするために、変わった衣装を身につけたりすると、パフォーマンスとして楽しめるかもしれません。
新品のものやあまり着慣れないものを身に付けると、かえって緊張することがあるので、できるだけ着慣れているものを選ぶことをお奨めします。
以上が、伝え方(Presentation skills)のポイントです。
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Section 4 “3つのPの原則” - 3. 人柄(Personality)
話し手の第一印象の善し悪しで、聞き手の受け入れる気持ちに大きな違いが生じることがあることは、繰り返さなくても、もうおわかりですね。
嫌われる態度として具体的に挙げられるのは、「自信の欠如」「相手を無視」「強引」「誰かを感情的にけなす」などです。
また、好かれる態度としては、「熱心」「友好的」「肯定的」などがあります。また、他人の意見に対してただ一方的に反対するのではなく、提案するような態度ができるよう心がけることも大切です。
| 1) | 心と心の境界線をなくそう |
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聞き手と語り手との間には、最初は心の壁があるものです。それを乗り越えるためには、双方に共通な面(同じ出身地・趣味・友人など)をたくさん見つけることです。共通の話題を話していくうちにだんだん知らないことも話せるようになるでしょう。
また、心理的なアプローチとして、以下の5つのポイントも参考にしてください。
- 自分のことを知ってもらうために自分のバックグランド(所属してきた団体や、今までの経験)や考え方を自己紹介する。その時はできるだけ自分の人間的な面を語れるようなエピソードを紹介すると、親しみを感じてもらいやすくなります。
- 聞き手に対する知識(どんな人が話を聞くのか)を、前もって知っておく。
- 相手の理解レベルに合わせて話をする。
- 相手の感情に訴える。
- 聞き手の名前を覚える。そしてプレゼンテーションの中でできるだけ話しかけてあげたり、「例えば○○さんの団体で〜」というように例題の中で聞き手の名前をだす。
…などです。話し手と聞き手との間に一体感が生まれなければ、心の通じ合ったプレゼンテーションにはなりません。
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| 2) | 話す人の資格 |
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何を言うかよりも「誰が言うのか」によって、同じテーマもインパクトが違うことがあります。例えば「農薬が身体に及ぼす影響は大きい」ということを、素人が言うのと専門家が言うのとでは、受ける印象もかなり違うという具合にです。「自分はその話をするのにふさわしい人物である」ということを、必要に応じてあらかじめ自己紹介の中で触れることも、話を聞き入れてもらうコツです。
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Section 5 “あがり”防止対策について
プレゼンテーションを行なう場合、プレッシャーがかかり、あがってしまうものです。これは、極めて当り前の現象です。例えば、プロのアナウンサーでさえも、脈拍数を測定してみると、本番中は緊張してあがっているそうです。だから、「あがらないためにはどうすれば良いんだろう?」と、なやむのではなく、「あがるのは当然なんだ。でも、あがってもプレゼンテーションをなんとかうまくやろう」と、考えた方がよいでしょう。
あがりの対策は3段階にわけることができます。それは、「準備段階」、「プレゼンテーションの直前」、そして「プレゼンテーションの最中」です。それぞれの防止策は以下の通りです。
| 1) | 準備段階 |
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「あがってもプレゼンテーションを何とかこなす」ためには、事前の準備を十分にすることと、何度かリハーサルをすることが対策として考えられます。
◆十分な事前準備
そのプレゼンテーションの目的は明確ですか? 対象の分析ができていますか? 終わりの言葉を用意していますか? 使う道具の準備はOKですか?など、準備をする際は三つのPの原則を振り返ってみるとよいでしょう。 「やるべきことはすべてやったんだ!」という状態にもっていくことで、かなり気分は楽になります。
◆念入りなリハーサル
プレゼンテーションを成功させるためには、リハーサルは絶対必要です。自分一人で、ぼそぼそとやるだけではなく、第三者に見てもらいながら、実際に道具を使いながらやると、本番の時にあせらずに済みます。その際、どれくらい時間がかかったのかを計っておきましょう。また、あらかじめ「こんな質問が出るかな?」ということを予測して、答えられるようにしておきましょう。
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| 2) | プレゼンテーション直前 |
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大きく深呼吸してみましょう。そうすればかなり落ち着けるものです。息を吸いながら「私は大丈夫だ」と心の中で繰り返し唱え、吐く時は頭を真っ白にするといいそうです。
また、体中の硬くなった筋肉をほぐすために、軽く体操をするのも効果的です。「体の緊張は心の緊張」という言葉もあります。
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| 3) | プレゼンテーション最中 |
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プレゼンテーション中は前後左右に動いたり、聞き手の中の好意的な人とアイコンタクトをしたりしてみて下さい。何の道具も持たずに話だけで人を引きつけることはなかなか難しくても、道具(ビデオ、OHPなど)を使うと少し楽になります。休憩にもなりますしね。
また、間をおいたり、人に話を振ってみたり(「あなたはどう思います?」という具合に聞き手に聞く)、「いやあ、今日は僕もあがってるんですよ」などと言ってしまうなど、少しリラックスするようにしてみるのもいいでしょう。自信が取り戻せたら普段のように話せるはずです。
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Section 6 まとめ
プレゼンテーションの最大のコツは、「自信を持つこと」と「慣れること」です。
プレゼンテーションの技術は、意識して実行しているうちに、だんだん無意識に使えるようになります。今すぐではなく、一年後くらいを目標に、このプレゼンテーションの技術を使いこなしてください。プレゼンテーションは「習うより慣れろ」です。
そうすれば必ずうまくプレゼンテーションができるようになりますし、日常の何気ない会話でも、相手を思いやった自己表現ができ、コミュニケーションも円滑になるでしょう。
うまいプレゼンテーションをして、自分たちの活動を大きく広げ、影響力のあるものに変えていきましょう。
【参考文献】
●「成功するプレゼンテーション」
箱田忠昭著(1991)日本経済新聞社 定価:1,262円+税
●「ブラッシュアップ プレゼンテーションの技法」
作山宗久著(1998)TBSブリタニカ 定価:1,400円+税
●「パーフェクトプレゼンテーション」
八幡ひろし(1995)生産性出版 定価:2,500円+税
●「スピーチ・司会百科−日常の会合から儀式まで、話し上手のコツと事例集−」
実業之日本社編・発行(1991) 定価:3,500円+税
●「若い研究者のための上手なプレゼンテーションのコツ」
「化学」編集部編(1994)化学同人 定価:2,200円+税
●「プレゼンテーションの基本知識−説得力・表現力を強化する100のノウハウ」
山口弘明著(1994)PHP研究所 定価:1,262円+税
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