このデンキがヤバい!2018

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2月10日(土)14:00~17:00・AP秋葉原O+Pルームにて『このデンキがヤバい!2018』を開催しました。
A SEED JAPANが選んだヤバい(ヤバいとは若者用語で本当に良いの意味を指します!)電力会社を紹介する新しいホームページを開設し、それに合わせてフォーラムを行いました。
NGO・企業・市民電力・消費者が一緒になってエネルギーシフトの流れをより大きなものにしていくきっかけとなるフォーラムとなりました。以下、報告となります!

【講演者】
吉田明子氏  FoE Japan
石川せり氏  Greenpeace Japan
山崎求博氏  市民電力連絡会
津崎荘平氏  GREENaでんき
真野秀太氏  みんな電力
竹村英明氏  グリーンピープルズパワー
池田康太氏  Japan Youth Platform for Sustainability
新荘直明氏  Climate Youth Japan
白濱秀至氏  生物多様性わかものネットワーク
大河原雅子氏 衆議院委員
長島遼大  A SEED JAPAN

オープニング 「デンキを選んで公正な未来へ」

「A SEED JAPAN」 濱田恒太朗
2016年4月から電力の自由化が始まって2年ほど経っていますが、いまだに広まっていないし、選んでいる人が少ないように感じます。しかし、変えたくても変えるのが面倒くさい、また、変え方がわからないという方たちのために、このようなシンポジウムを開催して、多くの人に電気を変えることによる利点や特徴を知ってもらい、自分で自分の電気を選んでほしいと思っています。今回のタイトルである「ヤバいデンキ」のヤバいとは、危険な状態であるという意味と、とにかくすごいという意味の二つの意味で使われております。

第一部 未来世代のためのパワーシフト

① 「Greenpeace Japan」 石川せり氏
「Greenpeace Japan」は政府や企業からの資金援助を一切受けていない形で独立を維持して、個人の寄付でのみ活動が成り立っています。自然エネルギー100%を目指して、社会や企業に働きかけることによって、皆さんと持続可能な社会を作っていく。「Greenpeace Japan」では、ITキャンペーンを実施し、身近な電化製品から、電気を作るためには大量の二酸化炭素を排出しているということを理解し、IT企業に環境負荷責任を果たしてもらうように働きかけます。

② 「市民電力連絡会」 山崎求博氏
「市民電力連絡会」とは、ヤバいデンキを増やしたいということを目的に、ヤバいデンキを作りたいという個人や団体が集まって、ネットワーク組織になります。市民電力がたくさん出てくるようになったかという背景には、2012年再生可能エネルギーの電気を高く買い取りますという固定価格買取制度が始まったことが非常に大きいです。また、「市民電力連絡会」では、毎年連続講座を行い、ヤバいデンキを作るにも制度上の課題や技術上の課題があり、そのようなものを持ち寄って情報交流することで、ヤバいデンキを作りやすくし、ヤバいデンキを作るための課題をあぶりだすためのアンケート調査をして、いろいろ価格とか設備、場所の分析をしています。

③ 「FoE Japan」 吉田明子氏
自然エネルギーを重視している電力会社を消費者には選んでほしいというコンセプトを掲げており、選びたいという市民の声を可視化し、より多くの人に知ってもらうために活動しています。環境負荷のかかる原発や石炭の使用を減らし、持続可能な自然エネルギー増やし、自然エネルギー100%を目指す必要があります。そのために、この意見に賛成する多くの市民の方たちが声を上げることによって、行動に移していくことができるようになると思います。

第二部 デンキの生産者に直接教わる「ヤバいデンキ」


① 「GREENaでんき」  津崎荘平氏

GREENaとは、地球温暖化やエネルギー問題を解決するために生まれた総合的な「グリーンエネルギープロバイダー」としてのブランドです。エネルギーの有効活用や二酸化炭素の削減、省エネのための技術や設備の導入などを行っています。「GREENaでんき」の基本方針として、二酸化炭素の排出ゼロの電力を提供し、2017年度は電源構成比で再エネ比率50%以上の電源構成を目指し、最終的に自然エネルギー100%の電力を提供することを目標としています。「GREENaでんき」はグリーン100プランやCO2ゼロプランなどを提供し、消費者にも環境価値を理解してもらうシステムを作りました。

② 「みんな電力」  真野秀太氏

「みんな電力」は、“顔の見える電力”というコンセプトで電力を提供しており、“顔の見える”とは、電力の生産者を明示し、消費者が応援したい発電所を選べるようにする方法です。この利点は、様々な個性豊かな発電所の数々から消費者が安心して選ぶことができ、発電事業者や地方自治体の方々とつながることができ、価格だけではない付加価値が生まれます。「みんな電力」は、国内で唯一の“顔の見える電力”という電力小売りビジネスで再生可能エネルギー100%を目指しています。

③ 「グリーンピープルズパワー」  竹村英明氏

「グリーンピープルズパワー」はたくさんの電気相談会や講演会を開催することによって、消費者の悩みを親身に解決しています。この相談会を通して、電気を切り替えることが面倒くさいとか、電気をどれほど使っているのかを把握していないなどの悩みを消費者は持っていることが分かりました。「グリーンピープルズパワー」は、低圧供給にこだわっていて、低圧供給の利用者は価格よりも会社への信頼を重視している傾向があるので、消費者の出入りは少なく、経営の安定が望めます。

第三部 若者発「ヤバいデンキの選び方」クロストーク

長島遼大  A SEED JAPAN
池田康太氏  Japan Youth Platform for Sustainability
新荘直明氏  Climate Youth Japan
白濱秀至氏  生物多様性わかものネットワーク
大河原雅子氏 衆議院委員

第三部では若者団体に所属している学生4人によるクロストークでした。
環境について関心が高いとはいえ、まだまだ電気を変えている人は少なく、フォーラムを通して電力会社を詳しく知ることができたのでこれを機に変えていきたいという声が多く聞けました。
私からは電気を選ぶことの楽しさについて話させていただきました。
2016年4月以前までは電力会社を選ぶことが出来ませんでした。それが小売り自由化によって、消費者が好きな電力会社に電気を変えられるようになりました。
例えば今の若者の会話を見てみると
「あそこのハンバーガー屋ヤバくない(美味しい)?」
「いや、あっちの方がヤバいよ(美味しい)!」
というものがあります。電気もこのようになっていく可能性があると思っています。
様々な電力会社がそれぞれの個性を出していき、消費者が選びたいと思うようになる社会において、
半年ごとに電力会社を変えてみるという形が生まれてもいいと思っています。

大河原さんからは学生に対して前向きなコメントをいただきました。
また、立憲民主党が目指す脱原発について語っていただきました。
大河原さんがFacebookにて感想を述べて下さっているのでシェアします。
今日は国際青年環境NGO のA SEED JAPAN が企画したエネルギーフォーラムに参加しました。その名も【2018 このデンキがヤバい!】
若者たちの脱原発運動かと思いきや、「今、もっとも選ぶべきヤバいデンキとは?」ということで、再生可能エネルギーの新電力を若者たちにアピールしてエネルギーシフトを拡げる企画でした。自然エネルギーを選ぶ企業がふえてきたこと、それが企業の高評価につながること。市民電力、ご当地エネルギーも増えていますが、実際には電力会社を変えた家庭はわずか5.7%だとか。電気を変えたかったけれど、まだ変えていない人やもっといい=ヤバい電気に変えたい人必見の情報でした。エネルギーシフトの基礎から、電力会社を選ぶポイントも伝授。今日は、みんな電力、GREENa、GPP(グリーンピープルズパワー、またの名をタケムラ電気)の三社がアピール、いずれも高評価でした。電力会社を変えるのは簡単です!パワーシフトをすすめましょう!

私自身、学生で電気について語る機会を設けたいと強く思っていたため、このような場で話し合うことができて良かったと思っています。(A SEED JAPAN 長島遼大)

編集をしてみて・・・
インターン・かずし(2018年2月~)
【感想】
僕はこのシンポジウムに参加するにあたって、多くの人たちが動いて、多くの事を準備して、外部の方々を招待して、その後に問題点を反省して、という流れを初めて経験して、イベントを開催することは、そう簡単なことではなく、様々なことを考え、効率よく作業をしていかなければいけないなと感じました。また、それぞれの電力会社の特徴も明確でわかりやすかったです。でも、すべての電力会社が目指すのは、“自然エネルギー100%”ということに変わりがないことも理解しました。自分たちが、普通に使っているものでも環境に大きな負荷がかかっているかもしれない、という意識を持つことが大切だと思います。持続可能なエネルギー社会を目指すために、我々ができることは、日々の暮らしから環境にやさしい行動を意識したり、環境団体の存在をもっと多くの人々に知ってもらったりして広めることかなと思います。

2018-03-11