「経済のグローバライゼーション(以下、経済のグローバル化)」とは、モノ(貿易)・カネ(マネー)の移動速度・範囲の拡大のことです。経済のグローバル化に注目が集まってきたのは1990年代後半からです。それから急速に地球環境問題や南北問題へ影響を与えている、もしくはつながりがあるという視点で語られるようになりました。農業・森林・貧困・食の安全・労働・環境・生物多様性・HIV・通貨危機・水などの天然資源のアクセス…。これらの問題の背後に「経済のグローバル化」とそれを推進するWTO(世界貿易機関)(と、それを推進する先進国政府・企業)のしくみが横たわっているのです。
これらのしくみの解明に言及した本は他にも発行されていますが、本書ではまずそれぞれの社会問題と経済のグローバル化の関係を初級・中級と分け、初めて経済のグローバル化について学ぶ方にとって読みやすい構成に編集しています。経済のグローバル化について考えてみようという方や、一家や一団体にぜひ置いて頂きたい1冊です。
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