NPO法人格を取得しました

ブラジル、リオ・デ・ジャネイロで開催された地球サミットに青年の声を届けた「A SEED国際キャンペーン」、その日本窓口として1991年にASJが設立されてから、20年以上が経ちました。これまで私たちが走り続けてこられたのでは支えてくださった皆さまのおかげです。活動へのご参加・ご支援、心から感謝いたします。

さて、ASJは去年の11月に臨時総会を開催し、そこでNPO法人格を取得することを決定しました。その後、準備を進めていき、3月末に所轄庁の東京都よりNPO法人として認証を受けました。そして4月1日に法務局へNPO法人の登記申請をして、無事NPO法人格を取得しました。ここでは改めてNPO法人格を取得した目的と、NPO法人になってからの主な変更点をご説明したいと思います。

【NPO法人格を取得した目的について】

大前提として、現在の活動及びこれからの活動を行いやすくするための「道具」としてNPO法人格を取得したということです。NPO法人格を取得したことによって、何か本質的なことが変化したり、活動内容が大幅に変更したりということはありません。今まで通り、ミッションに従って活動を行っていきます。

責任の分散という意味でもNPO法人格を取得しました。任意団体では代表個人に責任が集中し、現在の予算規模・活動内容ですと、個人が責任を負うのは荷が重い場合もあります。個人一人に責任が集中しないよう、法人として責任が負えるように体制を整えました。

資金調達の面では、助成金や委託事業を獲得する際、法人格を持つことが条件のものも多く、活動をする上で必要な助成金や委託事業を獲得したい時に備え、NPO法人化したという目的もあります。

【NPO法人になってからの変更点について】

任意団体の時は、役員(理事・監事)の承認、活動計画や予算の承認は総会での議決事項になっていましたが、今後は理事会での議決事項になるよう定款を定めました。

役員の承認に関して言うと、現在ASJは活動体の代表は理事になることと定めています。新しく活動体を始める際、もし理事の承認が総会の議決事項にしておくと、活動を始めたいと思っても、年1回の通常総会まで待つか、臨時総会を開くかして理事にならないと活動が始められないことになり、活動に機動性がなくなってしまいます。活動計画と予算の承認についても同様で、変更があるたびに、臨時総会を開催するというのは本来の活動に支障をきたすことになってしまいます。以上のような理由で変更をしていますので、ご理解いただけると有難いです。

そして、これからは定款に則った組織の運営をしていくことになります。この定款も「道具」に過ぎず、私たちの活動にプラスに成るよう定款を使っていかなければなりません。定款に縛られすぎて、本来の活動に支障をきたすことがないように行動していきたいと考えています。

後は会員の皆さまには直接関係してきませんが、毎事業年度初めの3ヶ月以内に所轄庁へ事業報告書、決算書類、財産目録、前事業年度の年間役員名簿、前事業年度末日における社員のうち10人以上の者の名簿を報告する義務を負うことになります。

ASJが設立されてから現在に至るまで、日本や世界でもNGO/NPOの数は増え、活動が成果を上げる一方で、環境問題はより深刻化し、社会を取り巻く状況はさらに複雑化しています。

ボランティアの自発性とASJとして活動すべきテーマがあるところに、新しい活動はこれからも生まれ続けます。生まれた活動を効果的に継続していき、最大限の成果を挙げられるようにするためのNPO法人格と考えています。

これからも、皆さまのご参加・ご支援をよろしくお願いいたします。

2014-07-06