プレスリリース2003年3月23日
第3回世界水フォーラム閉幕
密室でつくられた閣僚宣言!

3月23日、第3回世界水フォーラムにおいて閣僚宣言が採択された。しかし、私たちA SEED JAPANは、不透明なプロセスにおいて作成された閣僚宣言を受け入れることはできない。閣僚宣言では、官民セクターの連携(Public-Private Partnership)を推進し、「全ての水供給のための資金調達レポート(カムドゥシュレポート)」を参照し、民間投資の大幅な増額を謳っている。

水道サービスの民営化についてはセッションの中では多くの市民が懸念を表明してきた。水道供給サービスの官民セクターの連携(Public-Private Partnership)の分科会では、官民セクターの連携による水道供給を推進するという意見と反対する意見に分かれ、合意が得られなかった。しかし、分科会の結果を元に作られたはずの閣僚宣言では、官民の連携を推進する内容となっており、多くの市民の声が反映されなかったことは大変残念である。

また、第3回世界水フォーラムは「市民とのパートナーシップ」を推奨していたが、閣僚宣言のプロセスにおいては、以下のように不透明なプロセスが採られた。

1.閣僚宣言の概要は公開されていたが、第3回世界水フォーラムの事前に閣僚宣言のドラフトが、広く市民に公開されなかったこと

2.分科会の議論の結果や、「閣僚との対話」の結果を閣僚宣言にどのように反映させるかが不明確であったこと。また、閣僚級会議において閣僚宣言を議論する場が用意されていないこと

3.民間機関である世界水会議(WWC)と世界水パートナーシップ(GWP)が閣僚級会合に参加しているが、閣僚級会議の参加団体が不透明なプロセスで選定されていること

このように、第3回世界水フォーラムにおいて採択された閣僚宣言は、不透明なプロセスで作成されており、私たちA SEED JAPANは閣僚宣言を受け入れることはできない。日本政府は、閣僚会議のホスト国として、このような不透明なプロセスを改善するべきである。

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