10月23日 御岳山水道施設スタディーツアー報告No.1

2011-11-19 | カテゴリー:現地調査報告

みなさん、こんにちは!
水源WATCH!プロジェクトの高橋(DC)です。

水源WATCH!プロジェクトでは先月10/23に、
東京都青梅市の御岳山にスタディーツアーに行ってきたので、その報告をしたいと思います。
当日はメンバー3人が参加し、東京都水道局の中川様と鈴木様に案内をしていただきました。

スタディーツアーでは、ケーブルカーの御岳山駅から、
御岳神社、配水所、御岳山浄水所・原水調整所、取水地
と見学していきました。

まず…

御岳山とはどのような場所なのか?御岳山水道施設の特徴とは?

御岳山は、東京では高尾さんと並ぶ観光地として知られていて、
スタディーツアーの日もたくさんの方がハイキングに訪れていました。

標高900m前後の山上集落へ給水するのが、御岳山浄水所を中心とした水道施設です。
この御岳山水道施設は、都内ではいちばん給水区域の標高が高い水道施設であり、
周囲の排水系統から完全に独立しています。
そのため、取水所から、配水先の蛇口までが非常にコンパクトにまとめられており、
普段、私たちが飲んだり使ったりしている水道水がどのように配水されているかを理解するには、もってこいの場所です。

また、御岳山水道施設は、3ヵ所の沢水を水源としていますが、安定性に乏しいため、
原水貯留施設を備えています。
過去には、取水地から水が取れなくなり、下界の川から消防のポンプで水を引き上げたこともありました。

御岳山スタディーツアー報告



青梅線御嶽駅を降り、バスに10分程揺られ、その後、御岳山ケーブルカーに乗り、御岳山駅に到着しました。
下界は雲に覆われ、いい天候とは言えませんでしたが、雲海がとてもきれいでした。


御岳山の駅を出発し、パワースポットでもある武蔵御嶽神社を目指しました。
神社への道は、このような消火栓がたくさんありました。これは、道の下に配水管がある証拠だそうです。
つまり、私たちは、配水管の上をハイキングしていたわけです。

第一配水所

神社の手前に、第一配水所がありました。これは、御岳山水道施設のなかにある3つの配水場の中で、一番大きな配水施設です。写真は、私有地で、立ち入り禁止になっていたので、うまく撮れませんでした。

第三配水所

次に訪れたのが、第三配水所です。これは、言われなければ、配水所だとは分からないようになっています。空気を逃す管だけが、存在を配水所の存在を物語っています。先に述べた第一配水所、そして第三配水所からお土産街の集落に水を供給しています。

第三配水所を訪れた後、御岳神社を訪れました。御岳神社には、東京都で高い水道施設があります。ちなみに、その施設は放水銃です。水道施設というから蛇口のある水道を予想していたので、予想が外れてしまったのは、残念でした。

神社の裏道を入り、御岳山水道施設である第二配水所に到着しました。前日が雨だったため、地盤が不安定で、到着までに何度か転びそうになってしまいました。ここの配水所では、週に1回くらい水道局の人がきて、ここの配水所では、週に1回くらい水道局の人がきて、異常がないか確認しているらしいです。こんな山奥まで来て下さって、御岳山の人の為に水を届けるのに働いている水道局の人に感謝です。

これまでに紹介した配水所の容積は、210㎥くらいです。一方で、都市部にある配水所は、20万㎥ある所もあります。その事実から推測すると、御岳山水道施設がいかにコンパクトかがよくわかりますね。

第2配水場を出発して、すこし歩くと、天狗の腰掛け杉が現れます。
普通の登山客は、それをみて、写真を撮り、また足を進めるのですが、
私達は、天狗の腰掛け杉の手前にある御岳山原水調整所、御岳山浄水を見学しました。

御岳山原水所

上の写真が御岳山原水調整所です。この調整所は、後にご紹介する水源3ヶ所が安定性に乏しく、
水量低下の危険性が非常に高く、その対策として、設置されました。
それでも、過去に、この原水調整所が空になり、下界から水を原水調整槽にポンプ輸送することがあったらしいです。

原水調整所の背面に、御岳山浄水所がありました。

御岳山浄水場


御岳山浄水所は、膜ろ過法により、従来の方法に比べ、安心でおいしい水を提供しています。
膜ろ過法とは、微細な孔があいた特殊な素材の膜を使って、水中の汚染物質と水を分離する方法です。
微細な孔の大きさは、大腸菌をも通さないほど小さく、
何もしないと、水が膜を通過しないので、圧力をかけて、原水を透過させます。
浄水場というと、大きな槽が、たくさん並んでいるイメージがありますが、
御岳山浄水所は、ログハウスが柵の中に建っているだけなので、言われなければ、浄水所だとは分かりません。

浄水所見学の後、しばらく登山道を歩きました。
そして、河鹿沢接合井に到着しました。

河鹿沢接合井

河鹿沢接合井は、すぐ後に紹介する3つの水源から来る水が皆、
ここにいったん集められ、原水調整所に運ばれます。
つまり、3種類の水源の水がブランドされるわけです。

河鹿沢接合井から少し、山奥に行くと、御岳山第三号取水所がありました。

                       ⇒御岳山水道施設スタディーツアー報告No.2

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