再エネ発電への期待とこれからのエネルギー(その2)

気候変動への取り組みとエネルギーの活用の実際について歌川学さん(産業技術総合研究所)へのインタビューを2回にわたってお届けします。

「地域の再エネ発電所」というのは日本で可能性があるのでしょうか?

(歌川さん)これは環境省が報告しているものですが、太陽光と風力の可能性が膨大にあって、今使ってる電力の6倍から7倍ぐらい、国内で発電できる可能性があります。日本全国に再エネ電力の豊富な資源があります。

こういうものの中から乱開発にならないようなところ、できるだけ地域主体でできるところを選んで開発して、発電していけるといいと思うのです。それぐらい、選り好みできるような膨大な可能性があります。

日本の目標は「2050年に温室効果ガスで排出実質ゼロ」です。CO2でない他の温室効果ガスでは、例えば水田の田んぼや牛のゲップのメタン、あるいは肥料から出る一酸化二窒素などをゼロにするのはおそらく無理でしょう。

その分、議論はありますが、森林吸収も成長期に吸っている部分を考慮して、その吸収分を牛のゲップとか田んぼのメタン、メタンと一酸化二窒素の農業起源に対して適用して、そこをプラスマイナスゼロにしていくことも考えられます。逆にそれ以外のガスは吸収をあてにせず排出ゼロにする必要があります。

「2050年ネットゼロ(大気中に放出される温室効果ガスと除去される温室効果ガスのバランスが取れている状態)」というのは、地域で石油ストーブやガスストーブなど化石燃料を使わない、お風呂を沸かすのに石油もガスも使わない、台所のコンロも石油やガスは使わない、車は全部電気自動車になっていて、ガソリン車・ディーゼル車は全く動いてない。こういう姿です。

たとえば、車やストーブは10年に一回買い換えるとして、たとえば、2049年にガソリン車や石油ストーブ買った人が、2050年から使用禁止だと言われたら困りますので、排出ゼロの目標年の10年前の2040年ぐらいにはそういうものの新規の販売はしない、というような計画性が必要だと思います。(注:海外では例えばニューヨーク市で新しいビルにガス器具を設置するのを禁止する制度が始まっています。)

こういった対策によって、化石燃料輸入費を大幅に削減していくことができます。2022年はとんでもないことに35兆円を化石燃料輸入に支払っていました。これは国内・地域の雇用拡大などにほとんど役立たず、経済にも無駄な支出です。もちろん、地球温暖化の観点でも大変悪い支出になります。これを大幅に減らすことになります。

(図)歌川氏作成

国内光熱費は40兆円~50兆円ぐらい掛かっていますが、これも大きく減らして、その代わり、支払先を地域の顔の見える再エネ事業者とか、田んぼにソーラーシェアリングした農家などへの支払いに変え、支払先も海外化石燃料事業者から、国内・地域再エネ事業者に変えられます。また、対策に掛かった費用つまり省エネ設備投資、再エネ設備投資の大半は、光熱費削減で元を取ることができます。(注:もとがとれないのは大規模な断熱改修、機器の普及初期たとえば電気自動車などの値段の下がる前などです。)

(図)歌川氏作成

対策によってはコストがかかって補助金などが必要になることもあるでしょう。けれども、それ以外の元が取れるものは政策としては基本的に補助金を出さずに済むはずです。これを自治体の方に言うと驚かれますが、金融機関の融資あるいはそのかわりのファイナンスが付けば、つまり、金融機関の方が「省エネ投資や再エネ投資は元が取れる堅実な投資なので貸す」という方針に変わり、実際に地域で企業や家庭に融資が行われれば、対策は全体に得ですから「持ち出しなし」理想的には「頭金もなし」で、補助金など使わずに対策技術を普及させることができるでしょう。

(図:歌川氏作成)

既存技術の省エネ再エネ普及対策は技術的にも可能ですし、経済的に実施でき、地域に雇用をもたらします。このようなことは経済的にも「断然やるべき」ということです。主目的は気候危機の回避のためで、気候危機を放置したらとてつもない経済的悪影響(人の命や暮らしに関わること)になりそれを回避する・その悪影響を防ぐことがまず重要です。しかしそれだけではなくて、国全体で地域の産業も起こし、雇用をもたらし、負担もトータルで減らすことができるのです。

(図)歌川氏作成

第6次エネルギー基本計画とはなんですか?

経済産業省のエネルギー政策の行政計画が「エネルギー基本計画」で3年に1度改定されます。2021年に制定されたのが第6次エネルギー基本計画です。それを取り入れた温暖化対策の政府計画が「地球温暖化対策計画」で2021年に改定されました。2021年4月に首相が宣言した「2030年に温室効果ガス排出量を46%削減(2013年比)」という目標があります。両計画はこれを意識してつくられました。

 この目標を他の先進国と比較してみます。日本の2030年目標は1990年比で40%削減です。各国の2030年目標(1990年比)はアメリカが42~44%削減、EUは55%削減、ドイツは65%削減、イギリスは68%削減、デンマークは70%削減です。日本の削減率は90年比で考えると先進国の中では低い方だといえます。

「第6次エネルギー基本計画」において、2030年の発電の電源構成は、火力42%(石炭19%、石油2%、天然ガス20%、水素アンモニア1%)、原子力20〜22%、再エネ36〜38%(太陽光14-16%、水力11%、風力5%、バイオマス5%、地熱1%)です。再生可能エネルギーの目標は36〜38%で、太陽光に割と重きを置いています。

 現状は2021年で火力が73%、原発が7%、再エネは20%です。再エネはこれからだいぶ増やさなければいけません。

(なお、前回見たように、日本の2030年目標である再エネ電力割合36〜38%は、EU全体、および欧州のドイツ、英国、スペイン、イタリアなどが2022年段階で達成しています。)

原子力は再稼働を進めることになっています。

火力は、割合は減らし、今後脱炭素電源に置き換えていくことになっています。そのために、アンモニア混焼、水素混焼、排出されたCO2を回収して地下に埋めるCCSの推進、そのための技術開発などがあります。

一方、電力会社はコスト削減のため、古い火力設備について、廃止の前段階の「長期計画停止」、さらに廃止する対応をすすめています。火力発電を一基維持するのに、何十億円もの支出を迫られるためです。電力安定供給によくないという考え方があり「夏や冬の朝や夕方には電力需給が逼迫するかもしれない」とし「容量市場」という「発電所を持ってるだけでお金が支払われる仕組み」も用意して古い火力発電所を維持する政策もあります。この費用は私達の電気代などを通して支払われます。

石炭火力には発電効率別に大きく4種類あり、そのうち旧型で効率の悪い、「亜臨界圧火力」と「超臨界圧火力」をなくしていく政策方針があります(当初は2030年までになくすことになっていましたが現状で不明です)。しかし、「IEA2050年ネットゼロシナリオ」で必要とされている「先進国は対策のない(CCSなどで排出ゼロにするような)石炭火力を2030年までにゼロにする」という政策はなく、2030年にも発電の19%を石炭火力が担う計画になっています。

石炭以外の石油火力、天然ガス火力も、「IEA2050年ネットゼロシナリオ」では2035年に先進国は発電全体をゼロエミッションの目標なのですが、「火力全体をゼロにする」政策は今のところなく、これまで審議会に出たシナリオでは2050年も火力発電が動くことになっています。

エネルギー安定供給のため、海外のガス田開発支援政策があります。「IEA2050年ネットゼロシナリオ」は2021年に新規の化石燃料鉱山開発(石炭だけでなく石油、天然ガスも)を止めることになっています。日本の目標も2050年に温室効果ガス排出実質ゼロです。気候変動枠組条約の2023年の締約国会議で化石燃料依存からの脱却が合意文に入り、2050年ごろまでの「化石燃料ゼロ」をイメージできます。こうした中で新規化石燃料鉱山開発には議論があります。(注:化石燃料を使い続けて国内地下に埋める、海外にCO2を輸出して地下に埋める、新技術で大気中からCO2を多くの電気を使いながら除去する、などを考える人もいます。)

政策で、水素・アンモニアの輸入、技術開発を支援します。火力発電および他の化石燃料消費のため、CCS(化石燃料を使った後のガスからCO2を分離・回収して地下に埋める)のための技術開発、支援も行う予定です。(注:これらについて政府のGX方針に明記され、また国会に法案が提出されます)

再エネは、太陽光などを中心に拡大して、風力は以前に比べれば位置づけが大きくなり、洋上風力は、洋上風力推進の官民協議会を、経済産業省・国土交通省などが作って推進をすることになっていますが、目標は2030年に1000kWの洋上風力の成案を得ること(運転開始ではない)です。

天然ガスについてもう少し詳しく教えてください。

日本の政策では、天然ガス火力発電は2030年に向けては発電量の20%まで減らしますが、その後2050年の政策上の扱いは決まっていません。審議会では石炭同様、天然ガス火力も残すリナリオも発表されています。

石炭火力がIEAの「2050年ネットゼロシナリオ」で「2030年に先進国で対策のない石炭火力全廃」と明記、国際的な温暖化対策の議論では焦点になり、G7諸国のうち6ケ国が脱石炭火力連合に加わりました。日本では石炭火力廃止の議論を警戒し、ガス火力だけに頼ると危ないというようなことも書かれます。

天然ガスも今後減らす方向はコンセンサスですが、天然ガスの安定供給のために海外の新規ガス田開発に補助金を出す、政府が債務保証を行う、エネルギー・金属鉱物資源機構(旧・石油公団)が調査の支援をする、海外のガス田の権益保持も推進する政策があります。

旧型天然ガス火力の休廃止が最近多くなってきました。温暖化対策で省エネが進み電力需要が減り、同時に再エネが進めば火力は減るのですが、電力安定供給のためによくないという考え方があります。急な休廃止を防ぐため、休廃止を報告させたり、「容量市場」で設備維持にお金を支払う政策があります。

1.5℃目標達成を着実に目指すには、当面新技術に依存せず、再エネ資源が豊富な日本では電力は再エネ100%が手堅いと考えられます。

「1.5℃目標に整合する温室効果ガスの削減に繋がるかどうか」という観点で、バイオマス、水素・アンモニア、CCS/CCUS、天然ガス、原子力の利用はどうあるべきでしょうか?理想の形態とは?(特にバイオマス、水素・アンモニア)

【電力全体】

気温上昇を産業革命前から1.5℃未満に抑制するには、2030年までの対策が重要です。2030年に世界で半減(世界で2019年比でCO2排出量を48%削減)、先進国や日本ではそれ以上の削減が必要になります。電力は、熱利用や運輸燃料より対策をとりやすいので、脱化石燃料・再エネ転換も優先的に行われます。2030年までの対策、特に電力では既存技術で確実にかつ持続可能に対策できるものが優先です。

IEA(国際エネルギー機関)「2050ネットゼロシナリオ」では、先進国では2030年石炭全廃が必要としています。2050年は世界全体で排出実質ゼロで、IEAは再エネに対しやや保守的な機関と思われていますが、それでも90%再エネ(70%太陽光・風力)、8%原子力、2%CCS火力という構成で圧倒的に再エネ割合が高く、その中でもポテンシャルの大きい太陽光と風力の割合を大きく見ています。

日本は消費量の6-7倍の再エネ資源があるので、早期に乱開発防止かつ地元主体が中心になり地元が売電収入などメリットを得るしくみをつくり、再エネ電力100%を実現していけるといいと思います。化石燃料輸入費も早期に削減できます。

電力の使用に際しては省エネを行うとともに、電力以外の熱利用・運輸燃料で電化すると省エネにもなり有利なものは電化した方が良いと言えます。例えば、電化により大幅な省エネ(エネルギーが3分の1から6分の1に削減)になるものに、電気自動車、鉄鋼電炉、エアコン、ヒートポンプ給湯など多数存在します。電化すれば再エネ電力を容易に利用でき再エネ100%転換できます。同じエアコンでもガスや石油、LPガスのエアコンは電気のエアコンよりエネルギー効率も悪く、かつ現状で再エネ転換ができる見通しがありません。

電力に限らず、新技術は2030年までの対策には間にあいません。今ある技術の更新時の全面的普及が優先、次が商業化間近な技術の普及です。

水素、アンモニアはおそらく電力セクターで使う必要はありません。一方、2050年までに化石燃料ゼロにする際に再エネ転換が比較的難しい技術分野である産業高温熱(鉄鋼、セメント、化学、紙パルプ、非鉄金属製錬)と船舶・航空燃料において、再エネ由来で加工も再エネで行う水素、合成燃料を採用できる可能性があります。今優先するのは、そのために国内で太陽光、風力を大幅に増やすことです。その需給調整で、2030年か2040年以降に太陽光と風力が需要を大きく超えて発電する時間帯に、「出力抑制」せず、たとえ水素製造のエネルギーロスが数十%もあっても、そのいわば余った電力で水素をつくるのが選択肢です。

国内再エネ電力の可能性は環境省の報告書で国内電力需要の7倍の可能性があり、その多くは太陽光と風力です。これを全て開発する必要もありませんが、ここ1-2年だけ工事費が高くなる可能性があるもののその後安くなりますし、国内主体の建てて運用している再エネ電力を使うなら水素をつくる電気代の支払先も国内です。海外から値段も高く、支払先も国内でなく海外になってしまう水素やアンモニアを、わざわざ輸入する必要もありません。

バイオマスについてはポテンシャルもそんなにありません。

【バイオマス】

バイオマス燃焼はCO2排出を伴い、「カーボンニュートラル」でなければ、燃焼時のCO2排出量は石炭火力より大きくなります。跡地の確実な植林、持続可能な利用でなければ排出は大きなものになります。

とりわけ輸入バイオマスで、土地利用変化を伴うもの、例えばパーム油やパーム椰子殻(PKS)で泥炭地開発に由来する燃料を使うと、土地利用変化の排出が石炭火力などの排出量の40倍から75倍にもなります。燃料をきちんと吟味せず、購入した燃料の2%にこういう燃料が入っていたらそれだけでその輸入バイオマス発電のCO2量は石炭なみになるということです。日本の輸入バイオマス発電は、はたして燃料を現地で確かめたり、国際的な認証済みの燃料に限っているでしょうか。

バイオマスは、持続可能な利用が必須です。輸入などで燃料の性質や出自が不明で持続可能性などが不明あるいは保障できない場合、トレーサビリティが確認できないようなバイオマス燃料は使わない方がよいと言えます。実態がわからないから「カーボンニュートラル」「排出ゼロ」扱いでなく持続可能性の点検、跡地の植林の点検など制度強化・認証強化が進む方向で、バイオマスをめぐる制度はますます厳しくなる方向です。

また、ポテンシャルも小さいといえます。

現地にきちんとした担い手がいて管理でき、点検も容易な国産・地域バイオマスを、木材として使うことを優先し、その残りをエネルギー利用し、エネルギーの中でも電力だけで使うと著しく効率が悪いので熱利用を中心に使い、地域で持続可能に使用できる可能性があります。発電コストは一般的に高いので、バイオマスを無理に電力に使わなくてよいと考えられます。

【CCS/CCU】

CCSは産油国では油田の奥にCO2を押し込んで石油をとる技術はありますが、日本にはそういう所はなく、日本では未完成技術と言えます。国内で貯留できるかも不明です。CCUも未完成技術です。

CCS・CCUにより化石燃料依存が続けば、化石燃料輸入費が継続してかかります。これに加え、CO2回収にも貯留にもお金がかかり、コストは原理的に高く、かつ支払先も海外が残ります。あてにしない方がスムーズな脱炭素の道を描けると考えられます。

【天然ガス】

化石燃料の中ではエネルギー量あたりのCO2の小さな燃料です。

省エネをし(全部が一度に変わるわけではないので、買い替え更新時の省エネ機械、省エネ車・電気自動車、断熱建築の全面的普及)、再エネに転換し、再エネが当面難しい、素材製造業の高温熱利用と船舶航空燃料、特に高温熱利用で大事に使っていくことが考えられます(注:鉄鉱石から鉄をつくる高炉製鉄では、一定割合の天然ガス化はできても全部天然ガスにするのは難しいようです)。

つなぎの化石燃料として使用、2050年までにゼロにしていきます。

【原子力】

 原子力は、(1)事故のリスク、(2)放射性廃棄物を10万年以上安定的に管理する必要、(3)ウクライナ戦争で顕在化したリスクとして戦争で狙われるリスク、があります。

 コストは東京電力小売会社の値上げ説明資料で単純計算すると40円/kWhと読めます。次の項目に発電コストが出ていますので火力、太陽光、風力のコストと比較してみて下さい。

 また、誤解があると思いますが、原子力発電所の運転は必ずしも安定ではなくそれなりに苦労があるようです。フランスの原子力発電所は2022年夏に熱波・炉を冷却している河川の高温化などで半分が停止する週がありました。冬にも老朽化トラブルなどで半分が停止する週がありました。フィンランドの原発は安全対策強化などで運転開始自体がが10年遅れました。日本の原子力発電所も現場で苦労しながら運転していると思います。

 こうしたことを踏まえた上で、エネルギーとりわけ電力には多くの選択肢があることを考え、国民的議論のもとでその選択を決めればいいと思います。

日本は化石燃料の輸入に毎年、どれくらい出費しているのでしょうか?諸外国と比較は?

 日本の化石燃料輸入費は2013年に28兆円を記録した後は下がり、2021年まで15〜20兆円でしたが、2022年は価格高騰で35兆円と過去最高でした。

経済産業省の審議会である総合資源エネルギー調査会「2030年の電源別発電コスト試算の結果」では、太陽光・風力は、石炭火力、LNG火力と比べてもそれほど安くないか条件によっては高いような印象があります。実際はどうなのでしょうか?

(図)総合資源エネルギー調査会発電コスト検証WG「2030年の電源別発電コスト試算の結果」より歌川氏作成

このグラフは化石燃料価格高騰前のコスト比較ですが、再エネのコストが徐々に下がってきたのに対し、火力は化石燃料価格高騰で大幅にコストが上昇し、日本でも再エネのうち住宅太陽光の発電コストとほぼ同じ、事業用太陽光と陸上風力、洋上風力(一昨年の入札価格)の発電コストの方が安くなっています。

(注:火力の炭素税はIEAのシナリオに沿って計算されていますが、現状で日本の発電事業者にはここまでの税率は課されていません。それでもこの税がなくても火力の発電コストは住宅の太陽光とほぼ同じ、事業用太陽光と陸上風力、洋上風力(一昨年の入札価格)の発電コストの方が安くなっています。)

(図)発電コスト検証WGレビューシートに財務省貿易統計の2023年12月輸入単価を入れて歌川氏計算・作成

日本は太陽光・風力が世界・欧米より高いので差が小さいものの、欧米では何倍もの差がついており、脱炭素・省エネ・再エネ化がエネルギー価格高騰対策でも有利となっています。

注:電力購入側で比較すると、仮に事業所や住宅の屋根などに太陽光を設置できる場合には、事業所の場合(購入単価が家庭より安いが高騰)、家庭の場合(購入単価が事業所より高くさらに高騰)ともに、電力を購入し続けるより太陽光を購入した場合の方が半額(20年間の支払単価)ですむ勘定になります。


(その1 記事)

歌川 学(うたがわ まなぶ)氏プロフィール

国立研究開発法人産業技術総合研究所
エネルギー・環境領域 主任研究員

東北大学大学院工学研究科機械工学専攻博士前期課程修了。通産省公害資源研究所入所、その後改組で産業技術総合研究所に。専門は機械工学、環境工学で温暖化対策、省エネ対策の技術選択評価、対策シナリオ研究に従事している。
著書:「スマート省エネ―低炭素エネルギー社会への転換」 (科学と人間シリーズ 13)東洋書店
共著:「地域分散型エネルギーシステム」日本評論社、「入門 再生可能エネルギーと電力システム」日本評論社、「エネルギー自立と持続可能な地域づくり」昭和堂、ほか

本記事は独立行政法人環境再生保全機構 地球環境基金の助成により作成されました。

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